フォグランプ装着!


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霧と私

あれは、いつだっただろうか・・・そう、私がまだ仙台でいつまでたっても慣れない営業活動を繰り返していた過ぎ去った日々、福島の会津地方の山の中のとある現場に私は急いでいた。峠道をショートカットするために通された隧道を抜けて目指す現場まで今の速度ならあと30分というその瞬間私は「やつ」に行く手を阻まれたのだ。「やつ」とは・・・そう霧である。

霧と一言で片づけられないほどの規模、濃霧どころではなく、むしろ白き壁と表現をした方が適当であろうと思われる事態に遭遇したのだ。一寸先は闇ならぬ純白の壁なのだ。私はすかさず速度を落としたが、隧道走行時にヘッドライトを下向きに当然のように点灯していたので、さらに前方を見通せるようになることを期待してヘッドライトをハイビームに切り替えた。この瞬間、私はこの霧という気象環境の真の恐怖を味わうことになった。完全に逆効果なのである。ハイビームに切り替えたとたん、視界がホワイトアウトし、それまで確かに確認できた路肩のガードレールまでもが視界から消え去ったのである。

この日の体験以来、私にとって霧は恐怖の対象であり、その備えを行っておかなければならない気象条件になったのである。

ラシーンにおけるフォグランプ事情

上記の理由から私にとってフォグランプは、霧に対する備えとして、必要な装備であったのであるが、ラシーンに装着できるフォグランプは、ラシーンのスタイリング上どうしてもフロントガードとのセット装着か、ディーラーオプションの私の感性にはなかなか訴えてくるものの無いデザインのものしかなかった。そういうわけで、購入時の装着はやめて、社外品で探す事にしたのであるが、なかなか気に入るデザインのものが見つからなかった。

条件が厳しすぎたのである。フォグランプの機能としては霧という状況下でヘッドライトが役に立たなくなったときに、霧の濃度の薄いより地面に近い低い位置から投光しなくてはならないのである。つまり設置位置としてはヘッドライトより低い位置が求められるのである。しかし、ラシーンというクルマはそういった条件に見合う装着位置が無いクルマなのだった。

しかしながら、純正のディーラーオプションフォグランプの装着位置、フロントバンパー開口部であるなら、微妙ながらヘッドライトより下という条件に合致していたので、そこに収まる製品を探す事になったのだが、バンパーの開口部の上下開口寸法の都合上製品が限られてきてしまいなかなかよいデザインのものに出会えなかったのである。

発見!ぴったりのフォグランプ

530-X あれやこれやと思い悩んでいたある日、ふらりと立ち寄った書店にて、最新の自動車用品のカタログ雑誌を購入してきたのだが、そこに運命的な製品に出会うことになった。PIAAの530-Xという型番の製品が外径85mmとフロントバンパーの開口部の90mmにぴったりだったのだ、形も悪くない!これだ、これしかない!まるでラシーンに取り付けられるために生まれてきたようなそのサイズ、デザイン!・・・欲しい、欲しすぎる!

ところが、なかなかその製品を展示販売しているカー用品店が見つからないのだ。結局は、東雲のスーパーオートバックスに有ったのであるが、そこに行き着くまでに4店舗ほどのカー用品店のハシゴをしたのだ。2回の週末を費やして取り扱い店舗を発見したのはいいのだが、取り付けを頼もうとしたらすでにその日は装着作業を行えるメカニックの人にはめいいっぱい作業予定が入っていて、セットアップをお願いする事ができなかったのである。

ついに装着!

フォグランプ装着後 さて、フォグランプ装着のためにその次の週末に再び、私はレインボーブリッジを渡っていた。「今日こそは」の意気込みで、スーパーオートバックスの開店時間に合わせて出かけたのだ。店に到着すると、先週の混雑が嘘のように落ち着いたたたずまいを見せる店内で、目的の530-Xを手に取り、店員のおにいさんにこれをラシーンにつけたい旨を告げた。装着位置確認やらなにやらを済ませ、メカニックのおにいさんによろしくお願いしますと頼んで、店内で待つことにする。

作業完了の店内放送が流れた。ピットまで行くとそこには超絶究極的にすばらしいMy Rasheenがその魅力を増してたたずんでいたのだ!メカニックのおにいさんに「ありがとうございます」と本当にココロのそこから感謝した。そして、この製品を世に送りだしたPIAAという会社にも心の中で感謝した。



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